社会的時差ボケにより頭の働きが低下

 シフトワークほど深刻ではないが、夜型生活や週末朝寝坊でも社会的時差ボケによる心身の不調が起こりやすくなる。「社会的時差ボケ状態では、頭の働きの低下、昼間の眠気や抑うつ傾向の増加が見られるとの報告もあり、仕事のパフォーマンスも低下してしまいます」(福田教授)。実際、社会的時差ボケが大学生の学業成績に関係するとの報告もある(Haraszti RA, et al.Chronobiol Int.Jun;31(5):603-12.2014)。

 また、こうした問題は、大人だけに限ったことではない。福田教授らは1~5歳の子供がいる全国1000世帯を対象に、子供の睡眠や食事などの生活習慣、心身の症状などについて答えてもらい、生活パターンとの相関を調べた。その結果、「週末朝寝坊の影響が思った以上に大きいことが分かった」(福田教授)という。

 この調査において、生活パターンは「超夜型」「夜型」「やや夜型」「早寝早起き」「週末朝寝坊」の5グループに分類されたが、このうち朝の不機嫌さや体調不良、かぜの引きやすさなどの不調の度合いが最も大きかったのが、「超夜型」組。逆に、症状が最も少なく健康的だったのが、「早寝早起き」組だった。

 ここまでは予想通りの結果なのだが、予想外だったのは「週末朝寝坊」組だ。このグループは、平日は早寝早起き組と同じ理想的な生活を送っているにもかかわらず、朝の不機嫌さやかぜの引きやすさの程度が、「やや夜型」組よりも高かったのだ。

 「どのグループも週末は平日に比べて起床時刻や朝食時刻が遅くなる傾向がありますが、週末朝寝坊組は特にそのズレが大きかった。なかでも朝食時刻のズレが大きく、11時ごろに朝昼一緒のブランチをとっている家庭もありました。朝食は朝の光を浴びることと並んで、体内時計をリセットする重要な役割を担っています。週末朝寝坊組は、朝寝坊にブランチが加わることで体内時計の乱れが一層進むと考えられます」(福田教授)

次ページ 週末の起床時刻のズレは1時間までに