二日酔いを避けるには事前に固形物を食べる

 今回は飲みすぎた後の対処法を主に紹介したが、やはり二日酔いにならないことが一番だ。もちろんお酒を適量で抑えればそれで済む話なのだが、どうしても飲みすぎてしまいそうな場合の事前の対処法も浅部医師に聞いた。

 まずは、固形物を先にお腹に入れておくこと。アルコールは胃からも十二指腸からも非常に効率よく吸収される。胃の中に固形物を入れておくと、胃の出口がいったん閉まり、飲んだお酒がしばらくは胃に留まる。そして食べ物を消化してから、少しずつお酒を腸に送っていくようになる。

 アルコールは胃からも少しずつ吸収されるが、事前にちょっとでもお腹に入れておけば、そのスピードをかなり緩めることもできる。「胃に入れるものは肉でも魚でも枝豆でも何でもいい」(浅部医師)。なお、牛乳を先に飲んで胃の粘膜をカバーするといった話もよく耳にするが、その効果に根拠はないとのことだ。

 もう一つは、飲食の間にこまめに水を飲むことだ。胃腸内のアルコール濃度を薄める効果がある。さらに、飲酒後はアルコールの利尿作用によって脱水になりやすいので、それを防ぐ効果もあるという。

 最後に、二日酔いでもでもどうしても飲まなければならない場合にはどうしたらいいか、浅部さんに聞いてみた。「医師としては勧められません。できれば避けてください」とのことだった。

浅部伸一(あさべ しんいち)さん
自治医科大学附属さいたま医療センター消化器科講師
浅部伸一(あさべ しんいち)さん 1990年、東京大学医学部卒業後、東京大学附属病院、虎の門病院消化器科等に勤務。国立がんセンター研究所で主に肝炎ウイルス研究に従事し、自治医科大学勤務を経て、アメリカ・サンディエゴのスクリプス研究所に肝炎免疫研究のため留学。帰国後、2010年より自治医科大学附属さいたま医療センター消化器科に勤務する。専門は肝臓病学、ウイルス学。好きな飲料は、ワイン、日本酒、ビール。

この記事は日経Gooday 2015年12月16日に掲載されたものであり、内容は掲載時点の情報です。