講師の見極め方

 もう一点チェックしておきたい点として、当たり前のことですが、講師にもうまい講師とそうではない講師がいます。今はオンライン英会話も競争が激しいため、研修などをかなり行っているようですが、それでもやはり限界があります。講師にも適性というものがありますし、今のように講師の需要が多いとどうしても質は下がりがちです。

 ではどのようにして講師を見極めれば良いのでしょうか。

 そのもっとも簡単な方法は、自分の「心」に聞くことです。「頭」で考えてはいけません。英会話となると私たちはどうしても緊張しがちで、自分のレベルが低いとか、自分の努力が足りない、と考えがちですが、その発想を180度変え、とにかく「気持ち良く受講できる講師」を選べば良いのです。

 先ほど触れたように、私たちにとって大切なのは質よりもとにかく量です。気持ち良く話せる講師なら、当然ながら話す量は増えます。

 具体的に、あまり良いとは言えない講師の例を上げると、例えば、誤りを正すのが講師の役目だと思い込んでいる人がそうです。そのような講師は、学習者が何かミスをするとすかさず「あなたは今間違えました」と指摘し、さらには文法について講釈を始めたりします。しかし、このような教え方はもはや時代錯誤で、学習者は伸びるどころか委縮してしまいます。

 ではどのような訂正方法が適切かというと、例えばあなたが「Yesterday I go to Kyoto.」と言ったとすると、それに対して「Oh, you went to Kyoto yesterday?」と返してくれる方法です。この方法であると、学習者はごく自然なやり取りの中で、「go」ではなく「went」と言うべきだったということを(ほぼ無意識のうちに)理解することができます(※)

(※)その際に、講師が(嫌味の出ない程度に)ややゆっくりめに話してくれればパーフェクトです。これができる講師はプロといって良いでしょう。

「リアル」との違い

 「『リアル』との違い」と言われてもピンと来ない人もいるかもしれません。そもそも、ここでいう「リアル」とはいったい何なのでしょう。オンライン英会話ではリアルタイムで、相手の顔を見ながら話しますので、十分に「リアル」なのではないでしょうか。

 いいえ、そうではありません。

 本当の「リアル」とは、例えば英語圏に留学して日々実際の生活の中で英語を使うケースです。このような体験と比べると、オンライン英会話には著しい限界があります。なぜかというと、人間はつねに五感をフルに使って言葉を学んでいるからです。

 例えば、ファーストフード店で「Having it here?(ここで食べますか)」と言われて、「No, I' ll take it out.(いいえ、持ち帰ります)」と返答するようなごく単純なケースでも、脳は、言葉だけでなく、店内の雑音、人の気配、食べ物の匂いなど様々な情報を関連付けてインプットしています。このような情報の関連付けがあって、初めて言葉は本当の意味で身に付き、自在に使えるようになるのです。

 この点をよく理解しておかないと、「過剰な期待→失望」という流れになってしまいます。

 会話力、特に日常会話力というのは、そう簡単に身に付くものではありません。しかし、1つひとつの小さな成功をポジティブにとらえ、現実的にアプローチするようにすると、そこには必ず「結構話せる自分」がいます。ぜひこの点を理解して、前向きに学習に取り組むようにして下さい。

 英語に関する限り、私たちの能力は30%程度しか引き出されていません。これはとても残念なことです。このコラムでは、どうすれば残りの70%の能力を発揮できるかについて、日本語を活用するという手法を中心にさまざまな観点からお話ししていきます。

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