④単語・熟語・コロケーション・決まり文句の強化

 「決まったもの」についての知識を増やしておくと、それは即、強力な英語力・発話力につながります。

 ビジネス英語で考えると、単語なら、justify(正当化する)、accountable(具体的に責任を取らないといけない)、outperform(一枚上手を行く)など。熟語なら、look into(調べる)、figure out(答えを出す)、make sense(理に適っている)など。コロケーションならconflict of interest(利害の対立)、outstanding issue(未解決の問題)などが挙げられます。

 また、表現ならWhat time suits you?(何時が都合いいですか)、You've got a point there.(良いところを突いている/ナルホド)、Let's wait and see.(様子を見よう)など。

 語彙などの記憶については、はなから「大量には無理」、さらには「後の話」というような感覚を私たちは持ちがちですが、どちらも誤っています。知識を増やすことが、私たち「ノンネイティブ」の、ひとつの強力な戦術です。日本語を活用することが大切なのは、言うまでもありません。

英会話へのアプローチ

 ここで、スピーキングの学習に話を戻しますと、一口にスピーキングといっても、そこには日常会話からスピーチ・質疑応答、さらにはディスカッション、ディベートや交渉まで多くの要素があります。ですから、「話す」ということの範囲をどこまで限定するか、ということがとても大切になります。

 特に日常会話は危険で、たくさんの有識者が指摘するように、慎重に考えないと、小・中・高と膨大な時間と労力を使って、「そこそこの会話ができるようになっただけ」といったようなことが十分に起こり得ます。

 これは私たちが英語を学習する場合も全く同じで、漠然と「英会話」と考えていると、どこにも行きつけないままで終わる(get nowhere)ことが十分に有り得ます。ですから、目的に応じた「現実的なアプローチ」についてよく考える必要があります。

 もし、本当にスピーキングが本格的に出来るようになりたい、外資系の会社で通用するぐらいまで鍛えたいと考えているのであれば、適切な準備を行った後、海外に正規留学することをお勧めします(※)

(※)以前にもご紹介しましたが、私の教えた生徒の中にも、全くできない状態から、社長秘書として仕事ができるレベルにまで英語をマスターした人がいます。

 国内で学習するのであれば、英会話は最低限のコミュニケーションが出来れば良いと割り切って、ほかに何か自分の得意分野を作ることです。分野を限ると、英語の習得はそれほど大変ではありません。専門性が高いと、その分野ではネイティブに教えることさえ可能になります。

 仕事で使うのなら、取りあえずその仕事の周辺に徹底的に絞って学習するのがポイントです。そこで自分なりの学習方法をしっかりとつかみ、ある程度話せるようになって自信が生まれると、弾みがついて、徐々に会話の幅を広げていくことができます。

 このような、特定分野の英語のことをESP(English for Specific Purposes)といいます。実例として、近年、オーストラリアでは空港の職員が滑らかな日本語で対応してくれることが多くなっていて、驚くことがあります。彼らが「ペラペラ」のはずはないのですが、どうも仕事に関係する日本語だけをしっかりと訓練しているようです。しかし、あいさつ程度の何気ない言葉でも、日本語で話してくれると、英語の苦手な人にとってはとても安心しますし、この国を身近に感じることでしょう。英語に対しても、このようなアプローチが有り得るということです。

 英語に関する限り、私たちの能力は30%程度しか引き出されていません。これはとても残念なことです。このコラムでは、どうすれば残りの70%の能力を発揮できるかについて、日本語を活用するという手法を中心にさまざまな観点からお話ししていきます。

 英会話にお困りの方は、ぜひ一度私が開発した最新の会話教材リッスントークをご検討下さい。私の公式サイトはこちらです