中学英語の要

 ちなみに、私が英語を教えていて、「これは重症だ……」とはっきりと思う瞬間は、「動詞の変化」を覚えていないケースです。とくに、pp形(過去分詞、Past Participle)を覚えていないと致命的で、英語をつかむことは絶対にできません。逆にいうと、後はどうとでもなるということです。ぜひこの点も自己点検してみて下さい。

 敢えて言うと、いわゆる「三人称単数現在のs」も見逃すことのできない点です。ポイントは、スピーキングで正確に使うことが出来るかどうかですが、案外使えないものです。下手をすると、ライティングでも結構間違えます。

 そもそも、この「三人称単数現在のs」というのも、わざわざこんなに長い名称にしなくても、「単数のs」ぐらいで十分ではないかと思います。なぜなら、「I(私)=1人称」とyou(あなた)=2人称」を特別と考えれば(※)、自然に3人称に絞られますし、この「s/es」は私たちが心配しなくても、必ず「現在」のときに使われるからです。

(※)コミュニケーションというものは、まずIとyouから始まります。特に、日本語を活用すると、この点がとても明快に分かります。「毎日」とか「ふつうは」「いつも」といった言葉を見ると、頭が自動的に「現在のことだ」と理解してくれるからです。

 言葉には、受信と発信があるわけですが、これまでの文法はこの2つを明確に区別しておらず、どちらかというと発信、つまり「ルールに従って作る」という面が強くありました。私は、これを改め、言葉の学習においては、文法を「受信のための文法(受信文法)」という視点からとらえる方が良いのではないかと考えています。

 つまり、とにかく、「まずは英語を有り難く、正確に受け取る」という発想で英語にアプローチするわけです。「受け取る」ことに焦点を当てると、当然ながら文法はシンプルになり、「中学単語」で高校文法までを問題なくカバーできるわけです。

 「発信力」、つまり英作文や話す力については、「受信力」を養いつつ徐々に応用していくことで無理なく身に付けていくことができます。

 まとめますと、語彙についてはある程度、そして文法についてはほぼすべて、「中学英語」で十分だと言えます。視点さえ変えれば、英語は驚くほどやさしく分かるようになります。ぜひこの点を理解していただき、前向きに学習に取り組んでいただければと思います。

 英語に関する限り、私たちの能力は30%程度しか引き出されていません。これはとても残念なことです。このコラムでは、どうすれば残りの70%の能力を発揮できるかについて、日本語を活用するという手法を中心にさまざまな観点からお話ししていきます。

 英会話にお困りの方は、ぜひ一度私が開発した最新の会話教材リッスントークをご検討下さい。私の公式サイトはこちらです