(5)セリフの数が多い

 いっきに話がセコくなりますが、(明らかな理由で)セリフの多い方がベターです。日常会話で使えそうなものが多いと尚可。ただし、例えば旅行会話で出てくるような実用表現が数珠つなぎに出てくるなどということは有り得ませんので、その点はある程度のところで手を打つ必要があります。

映画やドラマを活用する手順② 吹き替え版を心行くまで楽しむ

 選択が終わったら、改めて、吹き替え版で心行くまで内容を楽しんで下さい。何度も観た作品でも、もう一度観ると新しい発見があったりもします。

 ただし、「よ~~し、それだったら何度も観てあらゆるシーンを覚えて……」などとは考えないようにして下さい。そんなガリ勉のようなことをやっては意味がありません。「楽しい」に「学習」をくっつけるというのが、映画・ドラマを活用する最大のポイントなのですから。

 ちなみに、実際のセリフの英語と吹き替え版(+字幕版)の日本語との違いを気にする人がいますが、そのような心配は無用です。大切なのは、全体として、そのストーリーの内容や面白さがしっかりと伝わることで、それさえ出来れば、あとは「どう料理するか」、だけの問題です。

 吹き替え版(+字幕版)では、文化の違いなどのために、そのままダイレクトに訳するとひんしゅくを買うような表現や、誤解を呼ぶような言い回しは巧妙に避けられています。また、セリフの長さに合わせた調整もかけられています。

 実際に比べると分かりますが、英語と訳に違いがあると、むしろ、翻訳者がどういう配慮をしているか、どういう工夫をしているか、何を避けているかなどが分かって面白いものです。

 映画・ドラマは私たちにとって難攻不落の要塞のようなものです。しかし、一度その面白さ、深さを知ると、これを使わない手はないときっと思うはずです。また、映画・ドラマは一見資格試験とは何の関係もないように思えますが、ハマった人というのは、問題をほとんど解かなくてもあっと驚くような高スコアを取ったりもします。

 噛んでも噛んでも、まだ噛みたらない――それが映画・ドラマの魅力です。

 次回はあと2点、気を付けたいポイントについて触れ、さらに実際にいくつか実例を挙げて比較してみたいと思います。

 英語に関する限り、私たちの能力は30%程度しか引き出されていません。これはとても残念なことです。このコラムでは、どうすれば残りの70%の能力を発揮できるかについて、日本語を活用するという手法を中心にさまざまな観点からお話ししていきます。

 英会話にお困りの方は、ぜひ一度私が開発した最新の会話教材リッスントークをご検討下さい。私の公式サイトはこちらです