私もチャレンジしたことがあるのですが、英検1級にパスし、さらには外交官が受ける英検特A級にも合格していたにも関わらず、全くといっていいほど内容が聞き取れず、また字幕を見ても意味が分からず、あっという間に撃沈されてしまいました。

 それで、長い間映画・ドラマを“封印”していたのですが、ある程度のレベルになって観てみると、やはり最高の学習素材だと思わざるを得ないわけです。全部とは言わなくても、一部だけでも学習に取り入れた方が良い。必ずプラスになる。

 以下に、その利用方法についてチェックしてみます。

映画やドラマを活用する手順① 選別

 映画・ドラマは良薬であり劇薬です。ですから、まず大切なのは、選別して適切なものを厳選することです。思いつくものからリストアップしていくと、「そういえばこの映画もう一度観たかった」と思うケースも出て来ます。スクリーニングの条件は次の通りです。

(1)とにかく大好きで何回でも観たくなる

 「ハリー・ポッター」や「スター・ウォーズ」を10回以上観たといった兵(つわもの)がいますが、この感覚、このこだわり、このオタク度がまず必須の条件です。大抵の人にそういった作品が一つや二つはあるものですが、もしなければ、あまり構えずに、好きなジャンルのものを片っ端から観ていけば、きっと好きなものが見つかります。なんせ、作っている側の人たちも、観てもらいたいと思って全力を尽くしているわけですから。

 ごく単純に言うと、(1)だけで十分に条件を満たしているとも言えるのですが、取りあえず残りの条件にも目を通してみてください。

(2)スラングが多用されていない。むしろ標準的な英語が使われている

 これは初心者では分かりませんので、ネイティブの友人、もしくは違いが分かるレベルの英語力を持っている人にアドバイスをもらって下さい。とくに、アクション系、ホラー系は、アギャ~~ッとかワ~~ッなどから始まって、トンデモない俗語がポンポンと飛び出てくる作品が多いです。

 少々古いですが、私的にはシルベスター・スタローンの「ロッキー」の英語に仰天したことがあります。

 逆に、エンタメ系やホームドラマ系のものは、「誰もが楽しめる」という点に最大の力点が置かれていますので、“安全なセリフ”が多いです。

(3)丁寧な和訳と解説がネット上にある。もしくは出版されている

 今の時代、英語字幕・日本語字幕を自在に切り替えることができ、場合によっては速度調節までできたりもしますが、それでも映画・ドラマにはあっと驚くような語彙や表現が随所に(サラリと)出て来ますので、スクリプト(台本)とワンポイントの解説があると、学習の負荷が大きく変わります(※)

(※)ネット辞書や電子辞書も便利なのですが、ピンポイントで訳を示してくれるわけではありませんので、結構面倒です。

(4)セリフの短いものが多い

 これも、学びやすさを大きく変えますので、注意を払いたいところです。意外にシリアスな映画に短いセリフが多かったり、エンタメ系のセリフに長いものが多かったりします。当たり前ですが、短いセリフは耳に残しやすいですし、意味もシンプルで、分かりやすいものが多いです。さらに、たとえよく分からないときでも、調べやすくもあります。