約40社の経営を支援し、200人を超す経営者に助言してきたStrategy Partners代表の西口一希氏。顧客離れや、売り上げの鈍化・減少などの「成長の壁」にぶつかり悩む経営者に向けて、「企業の成長に伴い、顧客よりも財務の数字や組織運営に関心を向けてしまう問題」の大きさを指摘してきた。著書『顧客起点の経営』(日経BP)の中でも、「顧客の変化を捉え、自社のサービスや製品に価値を感じてもらうには、経営者のみならず組織全体が顧客を理解し、顧客起点を目指さなくてならない」と説いている。

 ではいかにして顧客の変化を捉え、自社のサービスや商品に価値を見いだしてもらえばいいのか。

 日経ビジネスLIVEでは、成長の壁に悩む経営者や事業責任者、さらに現場で取り組む層に向け、『顧客起点の経営』を西口氏が自ら解説するウェビナー開催。7月5日の第1回に続き、7月12日の第2回では、「顧客を分析、ニーズに対応して急成長 ミスミ『meviy(メビ―)』事業に学ぶ」と題して、西口氏とミスミグループ本社常務執行役員・ID企業体社長の吉田光伸氏に対談いただいた。収録したアーカイブ動画とともにお伝えする。(構成:森脇早絵、アーカイブ動画は最終ページにあります)

村上富美・日経ビジネス編集(以下、村上):本日は、「顧客を分析、ニーズに対応して急成長 ミスミ『meviy(メビ―)』事業に学ぶ」と題して、西口一希さんと吉田光伸さんに対談いただきます。まず吉田さんに、ミスミのデジタル機械部品調達サービスmeviyについてお話しいただき、その後、顧客起点の実践についてお二人にディスカッションしていただきます。

吉田光伸・ミスミグループ本社常務執行役員・ID企業体社長(以下、吉田氏):ありがとうございます。ミスミグループはBtoB(企業向け)の製造業で、ご存じじゃない方もいらっしゃるかと思いますので、簡単な紹介から始めさせていただきます。

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この記事はシリーズ「「顧客起点の経営改革」~経営に「顧客」を取り戻せ」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。