世界中の経営者から注目され、取り組む企業が増えている「サステナブル経営(持続可能な経営)」。貨幣経済が安定して間もない江戸時代に、既にそれを実践した偉人たちがいた。大名から庶民まで幅広く浸透した「石門心学」の開祖・石田梅岩、荒廃した農村を「報徳仕法」で再建し、安定的成長に導いた二宮尊徳、「三方よし」の経営哲学で今も続く老舗企業を数多く興した近江商人――。彼らの生きざまから、これからの時代にも大切な理念を学ぶ(写真:PIXTA)
江戸のSDGs

12回
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#1
「道徳と経済の両立」の理念を初めて広めた、石田梅岩とは何者か
渋沢栄一の「論語と算盤(そろばん)」、松下幸之助の「社会貢献が使命、その報酬が利益」……。多くの名経営者が掲げる「道徳と経済の両立」の理念を、江戸時代中期、日本で初めて全国に広めた思想家、石…
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#2
「道徳なしに市場なし」アダム・スミスと梅岩、時空を超えた共通点
多くの名経営者が掲げる「道徳と経済の両立」の理念を、日本で初めて全国に広めた石田梅岩。彼の哲学は、「経済学の父」と称されるスコットランドの経済学者、アダム・スミスの思想と驚くほど共通点がある…
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#3
全国173の講舎を開いた「石門心学」はなぜ衰退したのか
石田梅岩(ばいがん)を開祖とする石門心学を教える心学講舎は、1700年代半ばから幕末までの100年余で45カ国、173カ所に設立され、商人をはじめ町人・農民から武士・大名に至るまで幅広くその…
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#4
偉人・二宮金次郎 変わらない現実と闘い続けた後半生
薪(柴)を背負って本を読む少年の像で有名な二宮尊徳(金次郎)。後半生を荒廃した農村の復興・再建にささげた金次郎は、小田原藩士を経て幕臣に取り立てられるなど、立身出世の代表例とも言えるが、実際…
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#5
常識や慣習は不要 「目的の達成」に最善を尽くした二宮金次郎
薪を背負って本を読む少年の像で有名な二宮尊徳(金次郎)。合理的発想に基づく再建手法「報徳仕法」によって荒廃した農村の復興に挑んだ後半生は、悪戦苦闘の連続だった。その中で、尊徳は何を考え、行動…
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#6
二宮金次郎はなぜ、崇敬される象徴になったのか
後半生を荒廃した農村の復興・再建にささげた二宮尊徳(金次郎)。その死後、明治時代に入ると、尊徳は勤勉の手本として教科書に載り、象徴として像が建てられるようになる。崇敬される尊徳像はどのように…
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#7
「三方よし」は後世の造語だった なぜ近江商人の代名詞になったのか
戦国時代末期から江戸時代にかけて、近江国(現・滋賀県)から全国各地へ進出し、大きな商売を繰り広げた近江商人。その代名詞といえる「三方よし」の言葉は、実は近年の造語だった。なぜ、近江商人と結び…
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#8
押込め隠居、複式簿記……近江商人が栄えたのは必然だった理由
戦国時代末期から江戸時代にかけて、近江国(現・滋賀県)から全国各地へ進出し、大きな商売を繰り広げた近江商人。彼らが栄えた理由は「三方よし」の経営理念だけではない。優れた経営技術をいくつも生み…
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#9
創業455年、寝具の西川に受け継がれてきた近江商人の伝統とは
創業455年の歴史を持つ西川。近江商人を代表する1社として、政権交代や震災、何度もの戦争を乗り越えてきた同社が大切にしてきたこととは何か。
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#10
近江商人の「三方よし」が説く、「世間よし」の世間とは何ぞや?
戦国時代末期から江戸時代にかけて、近江国(現・滋賀県)から全国各地へ進出し、大きな商売を繰り広げた近江商人。「売り手よし 買い手よし 世間よし」の「三方よし」の理念を持ち、進出した地域と共存…
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#11
たねや山本CEO「コロナ禍ですべきことはお客様が教えてくれた」
戦国時代末期から江戸時代にかけて、近江国(現・滋賀県)から全国各地へ進出し、大きな商売を繰り広げた近江商人。その経営理念は、現代の経営者たちにどのように伝えられてきたのか。近江商人の流れをく…
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