人々のインセンティブを入念に考慮に入れたうえで、経済や政治に関する集団的決定の仕組みをつくろうとする学問分野「メカニズムデザイン」。そのビジネスへの活用を考える第2回。オークション理論を発展させて、複数のモノを同時に、売り手と買い手が共に「納得できる」価格で売るためにはどうすればいいか。『メカニズムデザインで勝つ』(日本経済新聞出版刊)の著者である慶応義塾大学・坂井豊貴教授が解説する。

 今回は、前回のオークション理論を発展させて、複数のモノを売り手と買い手が共に「納得する」価格で売る、ということを考えてみましょう。

 例えば、複数の建売住宅を同時にオークションで販売するような場合です。住む家を探している買い手としては、複数のオークションに入札して、住宅を2件落札するようなことになったら困ります。売り手は、不人気の物件が売れ残ってしまったら困ります。こうした失敗を避けるにはどうすればいいでしょうか。

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