(2012年9月11日の日経ビジネスオンラインに掲載した記事を再編集しました。肩書などは掲載当時のものです)

 今年4月のエコノミスト誌に、日本にとってショッキングな記事(“A game of leapfrog”)が掲載された。国際通貨基金(IMF)の分析によれば、日本の1人当たり国内総生産(GDP)額が2017年、香港、シンガポール、台湾、そして韓国すべてに追い抜かれるというのである。

 生産年齢人口も減少に向かう中、日本政府や経済界は、成長戦略に現在、頭を悩ませている。一国の経済成長を決める要因の特定は、経済学者にとっても難しい課題だ。特に長年議論になっているのは、国民の持つ基礎学力がその国の経済成長に影響を与えるのか否かについてである。

 国富の観点から学力向上を語ることに拒否反応を示す読者も多いであろう。しかしながら経済成長率の下落が雇用悪化に直結することは、マクロ経済学の「オークンの法則」として広く知られている。どのような価値基準においても、雇用機会のない国は不幸といえよう。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り1945文字 / 全文2421文字

日経ビジネス電子版有料会員になると…

特集、人気コラムなどすべてのコンテンツが読み放題

ウェビナー【日経ビジネスLIVE】にも参加し放題

日経ビジネス最新号、10年分のバックナンバーが読み放題

この記事はシリーズ「新しい経済の教科書 Lesson4 リバランスの経済学」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。