マンションの耐震性は、居住者として気になるところ(写真:PIXTA)
マンションの耐震性は、居住者として気になるところ(写真:PIXTA)

(「日経ビジネス」2011年1月31日号に掲載した記事を再編集したものです。肩書などは掲載当時のものです)

 マンションを購入する動機として「資産形成」を挙げる人は多いだろう。確かに、住宅ローン完済後のマンションは自分の資産となる。しかしここで忘れてはいけないのは、日本が地震大国であるということだ。建築基準法が定める耐震強度は命を守るために必要な強度(耐震等級1)で、これは震度6強の地震でも建物が倒壊しないことを意味する。ただし建物が倒れないとしても、損壊によって補修が必要になればマンションの不動産価値は大幅に下がってしまう。

 震度6強~7の地震からマンションの資産価値をより確実に守るには、マンションの耐震等級を上げればよい。そこで、耐震強化のために必要な追加的費用を一橋大学の齊藤誠教授の研究グループ(筆者もメンバーの1人)が推計した。

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