(日経ビジネスオンラインに2014年4月25日に公開された記事を再編集したものです。記事中の肩書やデータは当時のものです)

 渡辺安虎・米ノースウエスタン大学経営大学院助教授による、次世代自動販売機の売り上げデータから消費者の考えていることを読み取る研究が、日経ビジネスオンラインの2013年9月30日の記事「今日売れるのはホット飲料か、コールドか 最先端の経済学が明かした、エキナカ自販機1台ごとの『売る力』」で、紹介された。渡辺助教授は、筆者の長年の悪友でもある。

 実はこの研究の背景には、経済学の最も重要な概念である「顕示選好」の理論が隠れている。「顕示選好」の考え方は、一言でいえば「消費者が実際に選んだものから消費者の好みを推計する」というもので、経済学のみならずマーケティングにも大いに応用できる考え方だ。

 しかし、本稿で紹介されている次世代自動販売機などのように、あまりに選択肢が多くて消費者が全部の商品を比較できないような状況ではどうすればいいのかがこれまで議論されてこなかった。本稿では渡辺助教授のチームの研究の背後にある理論を、私自身の研究を通じてご紹介したい。

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