
(2015年7月6日に日経ビジネスオンラインで掲載した記事を再編集したものです。肩書などは掲載時のものです)
子どもが生まれると、例えば、おむつやおもちゃなどそれまで必要なかった出費が必要となり、食費・医療費をはじめさまざまな費用が増大する。また、子どもの世話のための時間が必要となり、時間の使い方にも変化が起きる。
子どもを持つ読者であれば、子どもの数が増えるに従い世帯内における金銭や時間といった資源配分に、変化が起きる実感があるだろう。子どもを持たない読者にとっても、子どもの誕生が生活にどのような変化を与えるのか、興味があるのではないだろうか?
しかし、子どもが増えると世帯内の資源配分(分かりにくければ「誰がいくら使うか」と考えてもよい)がどう変化するのかについて、科学的なデータ分析は驚くほど少ない。そこで本稿は、筑波大学の石川竜一郎准教授との共同研究の成果を紹介する。この研究では、子どもが生まれると世帯内の資源配分、特に夫婦間の資源配分がどのように変化するかを分析した。最後に、我々の研究と少子化問題との関わりについて検討する。
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