生産性を上げる緊急提言
新型コロナで経済が揺れる中、「中小企業再編論」が持ち上がってきた。弱い中小企業を救う体力は、もはやこの国には残っていないかもしれない。だが、中小企業はまだまだ生産性を上げられる。2021年は勝負の年だ。
<特集全体の目次>
●「明るい廃業」を訴える、神奈川県湯河原町長の真意
●「三方良し」「祖業売却」の独自M&Aに活路
スワニー・橋爪良博社長「分業を無くせば最強の事業になる」
上川大雪酒造・塚原敏夫社長「大学構内に酒蔵をつくった理由」
良品計画・金井政明会長「まだ国内には3000店は出せる」
●中小企業ならではの強さを開花させる「仕事改革」とは
同業72社がシェアする、車解体会社の生産性向上システム
「現場監督の仕事はこうだ」という常識を取り払った建設塗装会社
異色の高学歴大工集団「面白い仕事ができるから、人が集まる」
●世界で稼ぐ猛者はここが違う 中小企業改革はドイツに学べ
2018年に日本でベストセラーになった書籍に『ティール組織』(英治出版)がある。その最初のページに著者である元経営コンサルタント、フレデリック・ラルー氏が描いた人類誕生から今日に至るまでの組織の進化図がある。
(1)原始の頃の血縁中心の小集団→(2)数百人の部族集団→(3)力や恐怖による支配で数百人から数万人の規模。分業が成立→(4)農業、国家、文明、官僚制の時代。軍隊のような規律で統率する階層組織→(5)業績の達成度などを評価する現代の企業組織→(6)平等と多様性を重視するコミュニティー型組織→(7)変化の激しい時代における生命体型組織。自主経営、全体性、存在目的を重視──とある。
この7番目が書籍名になっているティール(進化型)組織だ。書籍は19年末までに世界で約40万部、日本ではそのうち8万部も売れたという。なぜ、日本でそれほどの関心を集めたのだろう。
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