やまもと・くみ
1967年生まれ。小学校から大学までバスケットボール部でキャプテンを務める。中学時代は3度全国優勝を経験。愛知教育大学卒業後、名古屋市の小学校教諭に。小学校の男子ミニバスケットボールクラブを監督として3度の全国優勝に導く。2000年、結婚を機に退職し、「世界の山ちゃん」を運営するエスワイフード取締役に就任。主婦業の傍ら、社内報やかわら版通信「てばさ記」の編集などを手伝う。16年8月、夫で創業者の山本重雄氏の急逝により、エスワイフード代表取締役に就任。3児の母(写真/上野英和)

Q. 創業者である夫の急逝に伴い、専業主婦から社長に転身。結婚前は小学校教師という異色のトップは社員をいかに束ねたのか?

A. バスケの監督経験を生かし、社員をまとめた

 韓ドラの主人公になった気分でした。目覚めたら、あれは夢だったってなるんじゃないかって。

 2016年8月21日朝、居間で夫が倒れていました。「お父さん、そんなところで寝ていたら駄目じゃない」と声をかけても全く反応がない。冗談で寝たふりをしているのかと思ったら様子が違う。病院に搬送しましたが、間もなく亡くなりました。59歳でした。

 夫の山本重雄は、手羽先が名物の居酒屋チェーン「世界の山ちゃん」の創業者で、運営会社エスワイフードの会長兼社長でした。

 病院に駆け付けてくれた取引先に、横たわる夫のすぐそばで「社長は久美さんしかいません」と言われました。まだ体は温かく、主人の死を受け入れられていない状態なのに、今そんな話をするのかと思いました。後日、別の取引先からは「幹部社員から報告を上げさせるから、久美さんは家にいてハンコを押してくれればいい」とも提案されました。

続きを読む 2/3 私も会社を思っている

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