中堅造船会社のサノヤスホールディングスは11月初め、中核子会社のサノヤス造船を同業に売却することを決めた。本業を売却してどうするのか。実はこのサノヤスの動きに、菅義偉首相が掲げる「中小企業の効率化、生産性向上」を実現するヒントが隠れている。

独自経営でサノヤスを再生している上田社長(写真/大下美紀)
独自経営でサノヤスを再生している上田社長(写真/大下美紀)

 サノヤスホールディングスという中堅造船会社が11月初め、文字通り中核子会社のサノヤス造船を同業の新来島どっく(東京・千代田)に売却することを決めた。

 約110年に及ぶ祖業から撤退し、残るのは工事用エレベーター、化粧品の乳化装置に、動力制御盤、遊園地の遊戯機械の製造まで、業種も製品(サービス)もバラバラな事業ばかり。失礼ながら真ん中にいた大魚がいなくなった後に、雑多な小魚が泳ぐ図を思い浮かべる人もいるのではないか。

 だが、菅義偉首相が掲げる「中小企業の効率化・生産性向上」への道筋の1つは案外ここに隠れているように思える。どういうことなのか。まず同社の歴史からひもといてみよう。

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