今、藤井聡太二冠(18)の活躍を中心に空前の将棋ブームが到来している。タイトル戦の結果がスポーツ紙の一面を飾り、ワイドショーで棋士が対局中に食べる「将棋めし」が話題になるなど、これまでにない盛り上がりを見せている。そんな将棋をこよなく愛する経営者は少なくない。一体、将棋の何が経営者の心をつかんでいるのか。将棋とビジネスにはどんな共通点があるのか。それらを探っていく。

(写真/PIXTA)
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<全体の目次>
・サイバー藤田晋社長、投了寸前の棋士の「絶望」から学ぶ
・レオス藤野社長、将棋で自分都合の思考習慣から脱却する
・佐藤康光連盟会長・中川アマ名人が語る、将棋と仕事の共通点


仕事後の振り返りは当たり前
将棋を指す人は自己責任が強い

<span class="fontBold">リコージャパン<br> <span class="fontSizeL">中川慧梧</span><br></span> なかがわ・けいご<br> 1992年青森県生まれ。学生時代にアマチュア棋戦において数々のタイトルを獲得。大学卒業後、リコージャパンに入社。官公庁向けに複合機やオフィス関連商材を提案する営業職。リコー将棋部所属。2019年、アマ名人を獲得
リコージャパン
中川慧梧
なかがわ・けいご
1992年青森県生まれ。学生時代にアマチュア棋戦において数々のタイトルを獲得。大学卒業後、リコージャパンに入社。官公庁向けに複合機やオフィス関連商材を提案する営業職。リコー将棋部所属。2019年、アマ名人を獲得

 職場の同僚とチームを組んで戦う通称「職団戦」(正式名称は職域団体対抗将棋大会)は、春と秋の年2回開催されるアマチュア棋界の中でも最大級のイベントだ。

 職団戦は実力別にA~F、S級の7クラスに分かれ、5人チームで戦う。参加チームは400を超え、約2000人がしのぎを削る。

 残念ながら今年はコロナの影響で開催が中止になったが、再開を楽しみに待つ将棋好きの会社員は少なくない。そんな職団戦において、強豪ひしめくS級クラスで8連覇中なのがリコー将棋部のチームだ。

リコー将棋部は独自のレーティング制度が整っていて、今誰が強いのかが数値で分かるようになっている。レーティングは部員同士の対局のほか、社外の対局も考慮して計算している。今の1位は中川氏
リコー将棋部は独自のレーティング制度が整っていて、今誰が強いのかが数値で分かるようになっている。レーティングは部員同士の対局のほか、社外の対局も考慮して計算している。今の1位は中川氏

 では、将棋の強い社員は、仕事の現場で将棋で身につけた力をどう活用しているのか。

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