新型コロナウイルスが日本経済に暗い影を落とす中、M&A(合併・買収)市場が活気づいている。
 アフターコロナを見据える積極的な経営者、体力が弱まる中小企業の活性化を促す国。この両輪に火をつけられたM&A市場が膨張し始めた。

 注目すべきは、売り手と買い手を結ぶM&Aマッチングプラットフォームの台頭だ。1億円未満の小さな案件をスピーディーに成立させることができるようになり、すべての中小企業がM&Aを現実的な選択肢にできる舞台が整った。
 始まったばかりの「スモールM&A」時代で失敗しない秘訣を探る。


(写真/PIXTA)
(写真/PIXTA)

<特集全体の目次>
・会社を数百万円で売買!? 中小企業に押し寄せるM&Aの波
・M&Aを支援するプロが証言「こんな社長は買収後に失敗する」
・「スモールM&Aをなぜ成功できたのか」買収した社長が激白
・中小企業M&Aのプロが問う「苦労を買うという覚悟はあるか」



失敗・成功の境目(1)
M&Aを支援する全国のプロが証言 「こんな社長は買収後に失敗する」

 

魅力的な会社や事業を買収しても、成功するとは限らない。買収に挑む経営者を数多く見てきたM&Aの支援会社が、失敗と成功の分岐点を語る。

 M&Aの失敗と成功の境目について、M&A業界の関係者が異口同音に指摘するのが、「買収先の会社の改善すべきポイントについて深く考えず、ただ何となく買うといった感じの経営者は大抵失敗する」というもの。

M&Aにかかる費用を安く抑えられる時代に突入した(写真/PIXTA)
M&Aにかかる費用を安く抑えられる時代に突入した(写真/PIXTA)

 喜創産業の山本会長も、「ネット通販の会社は資産が小さい分、割と安く買えるため、事業の多角化として選ぶ買い手は多い。しかし、実際にうまくいくのは10社中1社あるかどうか。事業運営プランや投資回収にかかる期間など綿密な計算を事前にしていないからだ」と指摘する。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り1681文字 / 全文2435文字

日経ビジネス電子版有料会員になると…

特集、人気コラムなどすべてのコンテンツが読み放題

ウェビナー【日経ビジネスLIVE】にも参加し放題

日経ビジネス最新号、10年分のバックナンバーが読み放題

この記事はシリーズ「日経トップリーダー」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。

ウェビナー開催 経産省のGX戦略キーマンが直言 水素、アンモニア、原発…日本企業の勝機

 日本企業にとって、脱炭素政策への対応が重要な経営課題になっています。上場企業であれば、グローバル投資家からの支持を得るために脱炭素に資するビジネスモデルの構築が求められています。サプライチェーン全体で仕組みを整える必要があり、企業規模の大小にかかわらず対応が急務です。
 日経ビジネスLIVEは9月8日(木)19:00~20:00に「経産省のGX戦略キーマンが直言 水素、アンモニア、原発…日本企業の勝機」と題してウェビナーを配信する予定です。登壇するのは、経済産業省でエネルギー政策を長く担当した経験を持つ、製造産業局長の山下隆一氏。業界横断的な取り組みが必須のGXに向け、どんなエコシステムを目指すべきかについて解説します。ウェビナー後半では視聴者の皆様からの質問にお答えします。ぜひ議論にご参加ください。

■開催日:2022年9月8日(木)19:00~20:00(予定)
■テーマ:経産省のGX戦略キーマンが直言 水素、アンモニア、原発…日本企業の勝機
■講師:山下隆一・経済産業省製造産業局長
■モデレーター:日経ビジネス編集委員・安藤毅
■会場:Zoomを使ったオンラインセミナー(原則ライブ配信)
■受講料:日経ビジネス電子版の有料会員のみ無料(事前登録制、先着順)。
>>詳細・申し込みはリンク先の記事をご覧ください。