今月の調査マン
東京商工リサーチ 情報本部情報部課長 増田和史
2003年東京商工リサーチ入社。情報本部で15年以上、企業倒産の取材や分析に携わる
(写真:PIXTA)
(写真:PIXTA)

 畜産業界で国内有数の規模を誇った神明畜産(東京都東久留米市)が9月9日、グループ2社とともに東京地裁に民事再生法を申請した。負債総額は3社合計で約574億円。畜産業では、過去2番目の大型倒産となった。

 「神明牧場」の名称で全国に牧場やファームを展開し、グループで肉牛や肉豚の畜産から加工販売まで一貫して手掛けていた。飼育数日本一を標榜して事業を拡大し、1990年代後半には売上高は200億円を超えた。

 だが、拡大路線が裏目に出て債務が膨らみ、牛肉の輸入自由化やBSE(牛海綿状脳症)問題などにも翻弄された。

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