中堅・中小企業経営者が今読むべき新刊書籍4冊を紹介する。今月は、日本マクドナルド著 『日本マクドナルド 「挑戦と変革」の経営』のほか3冊を取り上げる。

「挫折」を「前進」のきっかけにできるか

『日本マクドナルド 「挑戦と変革」の経営』
『日本マクドナルド 「挑戦と変革」の経営』
著者:日本マクドナルド / 出版社:東洋経済新報社 / 価格:1760円

 卓越した経営センスで外食産業に革命を起こした希代の実業家、藤田田。その藤田が遺した日本マクドナルドが2021年、創業50周年を迎えた。

 同社の波乱万丈の半世紀を振り返ったのが本書だ。同社の歩みは「挫折」「停滞」「試行錯誤」「前進」の繰り返しの軌跡でもある。

 例えば「挫折」として記憶に新しいのは、14年7月に発覚した輸入鶏肉の保存期限切れ問題(のちに問題の鶏肉は日本には輸出されていなかったことが確認された)と、15年1月に発生した異物混入問題だろう。

 当時、同社はデフレ時代の勝ち組とされていたものの、これらの問題の影響で一気に「停滞」の時代を迎える。実際、14、15年の2年間で売り上げが1300億円も減少した。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り981文字 / 全文1393文字

【春割/2カ月無料】お申し込みで

人気コラム、特集記事…すべて読み放題

ウェビナー・音声コンテンツを視聴可能

バックナンバー11年分が読み放題

この記事はシリーズ「日経トップリーダー」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。