コロナ禍に加え、原材料の高騰や急激な円安など企業経営にとって厳しい環境が続いている。このような状況でも好業績を堅持しているのが、東京都墨田区の浜野製作所だ。近年、大企業やスタートアップのものづくり支援で躍進する同社の強さの秘訣を浜野慶一CEOに聞いた。

(聞き手は本誌編集長 小平和良)

コロナ禍に加え、原材料の高騰や急激な円安など企業経営にとっては厳しい環境が続いています。浜野製作所の経営状況はいかがですか。

浜野慶一CEO(以下、浜野):変化が速く、想定外のこともたくさん起きているのですが、売り上げは予想通り、利益は恐らく過去最高になっていると思います。

 いわゆる受注型の部品加工、下請け型の部品加工ですとやはり製品代に占める材料代の割合は高くなりますよね。特に量産品のプレス加工ですと、製品代が100円だとしたら材料代が30円で、加工費や管理費、利益が70円といった形になります。工数の少ないものですと、100円の売値のうち80円が材料代というものもあります。この状況で材料代が2割、3割と上がると限界を超えてしまいます。以前は当社もそういう状況でした。

 しかし、最近は売値に占める材料代が少なくなっていて、数%しかありません。ですので、材料代が上がったとしても、あまり大きな問題ではありません。

浜野 慶一(はまの・けいいち)
浜野 慶一(はまの・けいいち)
1962年東京都墨田区生まれ。85年東海大学政治経済学部経営学科卒業、同年東京都板橋区の精密板金加工メーカーに就職。93年浜野製作所創業者・浜野嘉彦氏の死去に伴い、同社代表取締役に就任、現在に至る(写真/菊池一郎)

空き時間を自由に使う

材料代が大きく上がっても以前のような影響はないということですね。

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