今、中国のIT企業大手は、優良人材の確保と離職率低減に知恵を絞っています。こうした動きは「IT人材確保のための総力戦」と言えます。

 アリババのIT開発担当者の給与水準は仕事のパフォーマンスと勤続年数によって十数段階に分かれていますが、その中で給与が最も低い入社1〜3年が多いレベルでも、年俸(3カ月分の賞与含む)は40万元(約680万円)と高いものになっています(給与調査・口コミサイトのCNWAGE調べ)。

 アリババの競合であるテンセントの給与も高水準です。優秀なエンジニアには年俸120万元(約2000万円)、さらに年間100万元(約1700万円)相当の従業員ストックオプションが与えられるそうです。

<span class="fontBold">アリババグループが2019年の国際女性日に従業員へ贈ったオリジナルアクセサリー</span>
アリババグループが2019年の国際女性日に従業員へ贈ったオリジナルアクセサリー

 こうした大手IT企業では、食事面のケアも手厚く、無料で1日5食の食事を提供するところもあります。従業員の誕生日にケーキを用意したり、中秋節に月餅、春節にお年玉、国際女性日にオリジナルアクセサリーを贈ったりするなど、「従業員に対する思いやり」を伝える工夫を凝らしています。

 このように、金銭的なインセンティブだけでなく、さまざまなケアをして、従業員の帰属意識を高めています。

高給でも続けられない

 では、従業員が職場に求めていることは何でしょうか。

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