一般的なアパレル企業の原価率が20~30%のところ、ワークマンは65%。 それでもチェーン全店売上高に対する経常利益率は17%を確保している。 なぜこんなことが可能なのか。

 PB(プライベートブランド)商品を、同社の成長ドライバーへと育て上げた 小濱英之社長のインタビューからその秘密を探る。


<特別リポート全体の目次>
・原価率は他社の倍!それでも儲かるワークマンの圧倒的商品開発力
・半端な工夫では原価は下がりません(9月8日17時公開予定)


高機能で低価格の商品を生み出し続けるワークマン。どんな要件を整えれば、原価率65%が実現できるのか。6つの数字から、ワークマンの商品開発を解剖する。

 ワークマンへ作業服を買いに来たお客は値札を見ないという。価格は980円、1900円、2900円にほぼ集約されていて、機能が上がるごとに1000円ずつ値段が高くなる商品構成だからだ。

 例えば、普通の防寒ブルゾンは1900円、耐久撥水防寒ブルゾンは2900円といった具合だ。常連客はそれを熟知しているから、値札を見ずにレジに商品を持っていく。そもそもワークマンは常に定価で販売し、値引きをしない。それが、お客との信頼関係につながっている。

 ここ数年、新業態「ワークマンプラス」の出店攻勢で一般客を取り込み、業績を伸ばしているワークマンだが、基本は作業服店だ。

 作業服は消耗品であって、嗜好品ではない。消耗品である以上、低価格でなければいけない、というのがワークマンのスタンスだ。

 どんな過酷な環境下でも快適に働けるよう、品質を担保し、決して機能をないがしろにしない。

 製造原価を積み上げ、そこに利益を上乗せして売値を決めるのではなく、「売価ありき」でスタートする。この値段で売りたい。ついてはどこをどう切り詰め、いかに売りたい価格に近づけていくか。それを考えていくのが、ワークマン流である。

 この大方針があるからこそ業界ではあり得ない原価率65%を堅持すべく、ワークマンはさまざまな努力を続けている。

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