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 コストダウンと聞くと、「耐える」イメージを持つ人は少なくない。

 従業員の中には「カラーコピーの禁止」や「無駄な電気代の節約」を思い浮かべる人もいるだろう。

 ただ、本特集が意味するコストダウンは、そうしたものではない。事業モデルや事業戦略といった「経営の根幹」に関わるものだ。

 本特集は戦略的にコストダウンを実施し、成功している好例を紹介しつつ、今、すべきコストダウンの最善手を考える。


(写真/PIXTA)
<特集全体の目次>
・「業務スーパー」創業者が行商時代に気づいたローコスト経営の本質
・中小企業がやりがちな、コストダウン5つのNG!
・原価率を75%→60%に、3代目社長の大胆な挑戦
・トレーの上のパンを自動認識するAIレジ導入の効果とは?
・従業員に不満を抱かせないコスト削減のコツ
・「その改善効果は年間いくら?」 計算させてコスト意識をアップ
・ホテルが客室清掃を内製化 部署横断シフトで縦割り弊害なくす


3代目の荻野社長

 質を落とさずに、原価率をどう下げるか。その方法として紹介したいのが、自動切断機を製造する荻野精機製作所の荻野真也社長の取り組みだ。

 同社は従業員30人、売上高7億1000万円(2019年9月期)。荻野社長は3代目で、2014年に入社し、副社長になった16年から、75%だった原価率を3年間かけて60%に押し下げた。もともと3~5%だった営業利益率も、現在は10%以上と高いレベルを維持させている。