(写真/代表撮影・日本雑誌協会)
(写真/代表撮影・日本雑誌協会)

 「経営者はアスリートに似ている」と語る経営者がいた。

 どれだけ頑張っても、良い結果につながるとは限らない。常にまとう不安感。責任感とプレッシャーで眠れない日も少なくない。

 それでも自分自身の夢や目標のため、周囲の期待に応えるために、現実と向き合い、必死に戦う。そんな姿が似ているというのだ。

 1年の延期を経て、コロナ厳戒下、無観客で開催された東京五輪。取材陣も行動が制限され、オンラインによる記者会見も実施されるなど、あらゆる面でこれまでにない五輪となった。

 そんな中、日本は過去最多の58個のメダルを獲得。その裏では夢破れ、天を仰いだ選手も多い。

 勝者がいれば敗者もいる。決戦後、声を震わせ、時には涙を見せながら、今の気持ちを言葉にする選手たち。そこには声にならない悔しさや未来の自分への誓いも感じ取れる。 そんな言葉に多くの人が共感し、心を打たれるのだ。

 本大会は数多くのドラマを生んだが、ここでは筆者が特に印象に残った、経営者の心を揺さぶる力強い言葉を紹介する。



 57年ぶり快挙も満身創痍で悔し涙 
「もっと強くなりたい」

陸上女子やり投げ
北口榛花 (23歳)
陸上女子やり投げ<br /><span class="fontSizeL">北口榛花 </span>(23歳)
笑顔がトレードマークの北口選手だが、決勝では実力を出せず、コーチの前で悔し涙を流した(左)(写真/代表撮影・日本雑誌協会)

もっと強く……

 「もっと強くなりたい」──。

 シンプルだが、とても明白で強い自分への誓い。陸上女子やり投げ。前回の1964年東京五輪以来、57年ぶりに日本人として決勝の舞台に進んだ北口榛花選手(23歳)の言葉だ。

 彼女は歴史的快挙を果たしたが、決勝では記録が伸びず、12人中12位と力を発揮できなかった。

続きを読む 2/4 実は満身創痍だった

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