高齢化が進む今、経営者の健康問題は重大なリスクになりかねない。経営者が認知症になり、判断能力が低下した場合、どんな困ったことが起こるのか。どのような備えができるのかを弁護士の島田直行氏が指南する。

(写真:PIXTA)
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 経営者の平均年齢は年々上昇している。70代以上の現役社長も珍しくない。これと相関して生じるのが、経営者の健康問題だ。中でも経営者が認知症になり、判断能力が低下した場合、どんな困ったことが起こるのか。

 まず保有する株式について権利行使ができなくなる。仮に、株式の過半数を保有する経営者が判断能力を失った場合、株主総会における決議ができず、取締役の選任ができない。また、自社株を後継者に譲渡したくても、贈与や売買もかなわない。

 こうした場面で、経営者の判断能力喪失を周囲に隠し、後継者が勝手に株主総会を開催してしまうことがある。

 だが、家族といえども、議事録などに経営者本人に代わって無断で署名をすることは、犯罪行為になりかねない。

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