経験豊富な税理士が見た「社長! それやめませんか?」と言いたくなる現場。そんな現場体験の中から、4つのストーリーを紹介する。

<目次>
第1話 社長!引退宣言をしたなら、もう口を出すのはやめましょう
第2話 社長!新会社を設立するのはよく考えてからにしましょう(8月18日公開)
第3話 社長!税理士に相談せずに登記をするのはやめましょう(8月19日公開)
第4話 社長!贈与の仕方によっては、もっと節税効果が出ますよ(8月20日公開)


 「社長! それやめませんか?」シリーズの3回目は、税理士であれば誰しも感じていることを中心にまとめてみました。まずは「なかなかリタイアしない創業者」です。ほとんどの税理士は後継者ではなく、先代(創業者)から相談を受けてバトンタッチのアドバイスをするため、後継者はその税理士に本音で相談しづらいケースが多いのです。

 コロナとDX(デジタルトランスフォーメーション)により、後継者は思い切った「事業の再構築」がやりやすくなったようにも思えます。1話目はそんな創業者と後継者の問題を取り上げました。

 2話目は「何かと会社を設立したがる社長」。成功するかどうか分からない新規事業については、既存会社の一部門として管理し、タイミングを見て新会社に移行してみてはどうかという提案です。

 もちろん制度融資、補助金、認可などの関係で新設法人でなくてはならない場合もありますが、スタートアップ時の赤字をうまく活用すれば節税効果により、キャッシュフロー面でも有利になるのではないでしょうか。

 3話目は税理士に相談しなさいということではありませんが、「名義変更には必ず税金の問題が発生する」ということを理解していただくためにまとめました。時間は巻き戻すことができません。税理士が気づいてもリカバリーできないこともあります。名義変更時や「いい節税を思いついた」というときは税理士に相談をしてほしいと思います。

 そして、相続対策の王道である「生前贈与」の活用法も4話目で取り上げました。相続税と贈与税の一体課税に向かっている現在、「今だからできること」はすぐにでも実行に移すべきです。「漠然と行う贈与」に別れを告げ、「計画的な贈与」を始めましょう。

内藤 克(ないとう・かつみ)
税理士法人アーク&パートナーズ代表・税理士
オーナー企業の事業承継・相続対策が中心のコンサルティングを司法書士、社会保険労務士とともにワンストップで手がける。著書『残念な相続』(日経BP/日本経済新聞出版)は4万部を超えるベストセラーに
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