中小企業経営者にとって悩みが尽きない、人の問題。良い社員を採用・育成し、定着させるにはどうすればいいか。人事制度コンサルタントの松本順市氏が語る。

(写真:PIXTA)
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<シリーズ企画第3回全体の目次>
・問1 間接部門の社員は「数字」で評価できる?
・問2 人事制度はガチガチに運用せず、社長が最終調整してもいい?
・問3 流れ作業の生産ラインで働く現場社員はどう評価する?
・問4 会社の業績は悪いが、頑張った社員の賞与を増やしていい?
・問5 勤務態度の評価を客観的にする方法は?
問3
流れ作業の生産ラインで働く現場社員はどう評価する?

 製造業の場合、1人ないし少人数で複数工程を担う「セル生産方式」は、個人の頑張りを計測しやすいため数字での評価が可能です。では、流れ作業の中で生産している場合はどうでしょうか。良品率や納期順守といった指標を立てても、ラインの誰がその改善に寄与したのか、特定することは難しいかもしれません。

 製造業の現場スタッフの評価は、必要なスキルをどれだけ習得できたかが一目で分かる「星取表」を使うといいでしょう。具体的には円を描き、4分割します。

 あるスキルについて、全く持っていない段階は真っ白。少し習得したら4分の1を塗りつぶします。ある程度身についたら半分、完璧に作業ができるようになったら4分の3を塗ります。

 残りの4分の1は、ほかの人にそのスキルを教えることができるようになれば塗りつぶします。スキルごとに、この星取表を作り、それを一つ一つ習得することで評価していくのです。

続きを読む 2/2 多能工化で生産性アップ

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