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 コロナは終息の見通しがつかず、世界規模で経済活動は大打撃を受けている。こうした状況下でも知恵を絞り、次の一手を打っている企業はある。

 本特集はそんな企業の中でも「発想や工夫が素晴らしい」「これからもっと需要が高まりそう」という、アフターコロナで期待できるビジネスモデルを紹介する。

 事業転換や新規事業の立ち上げを検討している人は、そこからヒントを得てほしい。それでは早速、見ていこう。


(写真:下段中央/菊池一郎)
<特集全体の目次>
・画面の向こうに、魅力や熱量をどう届けるか
・既存手法をひとひねり、知恵を使って売り上げアップ
・新ビジネスモデルを生むためにすべき「4つのこと」
・対面が困難な、テレワーク時代に効く営業戦略
・ものづくり支援や高級食材ロス削減、コロナ禍をチャンスに変える
・宅配急増、効率化目指し物流の新ビジネス続々
・海外の急成長ビジネスから新規事業に生かすヒントを得る

Slackを使ってものづくりの相談に応じる

ものづくりの経験を基に支援サービスを充実

 コロナ禍でサプライチェーンが切れ、日本のものづくりの弱さが明白になった。浜野製作所は、自社の経験を基にしたコンサルティングにより、ものづくりの強化を目指す。



スタートアップ、製造業大手などのものづくり支援をするための施設「ガレージスミダ」。担当者がビジネスチャットのSlackやTeams、LINEを通じ気軽に相談に応じる

 コロナ危機でサプライチェーンが切れ、中国の部品がなければ家電製品などの国内生産に影響が出ることが明らかになった。

 金属部品の切削・加工、金型加工などを手がける浜野製作所(東京・墨田)の浜野慶一社長は「日本全体でものづくりの力が落ちていることに改めて気づかされた。必要な部品は国内でつくる『ものづくり自給率』を高める必要がある。ものづくりの経験を生かして、当社はその体制づくりを支援していきたい」と語る。

ものづくり周辺の支援サービス増やす
●浜野製作所の事業内容

 浜野製作所は従業員54人の中小製造業だが、2014年4月にスタートアップや大手企業の新規事業担当者のものづくりを支援する施設「Garage Sumida(ガレージスミダ)」を立ち上げ、これまでの経験を生かしてものづくり経験が少ない企業担当者を支える活動を続けてきた。

 昨年8月からは、製品の製造に悩むスタートアップなどの支援をさらに充実させる「ものづくり支援サービス」を始めた。

 幅広い企業の金属部品を受注してきた浜野製作所の経験から、そもそもどこに何を発注すればよいのか、同じものを安く作るにはどのような仕様にして、どんな図面に落とし込めばよいのかといった相談に対応する。