既存事業に行き詰まりを感じているなら、M&A(合併・買収)を選択肢に入れてはどうか。事業も経営者自身も活性化するはずだ。M&Aを軸に、10年で3倍以上に成長する前田工繊を紹介しよう。

(写真:的野弘路(下))
(写真:的野弘路(下))

<目次>
前田工繊が異業種M&Aを次々と成功させられる理由
前田尚宏社長「経験のない事業に接するとワクワクする」


M&A戦略は前田尚宏社長自身が先頭に立って構築する。
2015年に専門部署を立ち上げ、責任者を務めた。
「数字があるからこそプロセスが輝く」と指摘する。

<span class="fontBold">前田工繊社長兼COO<br><span class="fontSizeL">前田尚宏</span>(まえだ・たかひろ)</span><br>1973年生まれ。帝人を経て、2002年に前田工繊入社。インフラ事業部門長、M&Aを推進するグループ経営企画室長などを歴任し、18年に社長兼COOに就任。4代目として1918年創業の老舗を引っ張る(写真:的野弘路)
前田工繊社長兼COO
前田尚宏(まえだ・たかひろ)

1973年生まれ。帝人を経て、2002年に前田工繊入社。インフラ事業部門長、M&Aを推進するグループ経営企画室長などを歴任し、18年に社長兼COOに就任。4代目として1918年創業の老舗を引っ張る(写真:的野弘路)

M&Aがワクワクするというのはどういう意味ですか。

前田:経験したことがない事業に接すると、経営者としてワクワクする、楽しいという感情が私には起こります。新しい事業や地域で勝負することになるので、もちろん難しさもあります。それも含めてやりがいがあります。

 また、M&Aをした会社には、その道のプロがいます。その会社を支えてきた私が知らない特殊な技術や知識を持つ人と関わることで視野が広がり、新しいアイデアも出てきます。

買う会社の規模や業種はバラバラです。どのような経緯でM&Aの相手を決めているのでしょうか。

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