「窮地を支えてくれたのはリピーターだった」。新規顧客の獲得はもちろん大事だが、今、支えてくれている顧客の存在も忘れてはならない。コロナ禍でより一層、その大切さが表面化したリピーター。世の中には、リピーターの心をつかんで離さない企業がある。そんな企業は一体、何が違うのか。何をしているのか。本特集ではリピーターに支えられる企業の取り組みを基にその秘訣を探った。

(写真/PIXTA)
(写真/PIXTA)

・ノルマなし、売り上げ目標なしの「売らなくていい」環境で成長
・中華ファミレス、常連客の心をつかむ「名前で呼ぶ」接客
・「個の力」を引き出し、 泊まるたびに感動がある旅館に(8月10日公開)
・何より大切にするのは「顧客との約束」を守ること(8月10日公開)

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中華レストラン
 五味八珍(浜松市)
常連客の心をつかむ「名前で呼ぶ」接客

 「心の接点」を増やす接客で3世代に愛される店に
「心の接点」を増やす接客で3世代に愛される店に
五味八珍 社長
渡瀬 徹(わたせ・とおる)氏
1967年生まれ。五味八珍創業者の長男として生まれ、家業を継ぐ。接客を重視する経営で、「3世代に愛される店」を目指す

 静岡県を中心に中華レストランを展開する「五味八珍」(浜松市)は、ご当地グルメの「浜松餃子」のほか、各種ラーメンや中華料理が手ごろな価格で食べられる、ローカルチェーンのいわゆる「ファミレス」だ。

 「浜松市で生まれた子供にとっての五味八珍は、最初は親に連れられていく店で、学生になるとアルバイトをする店になり、最後は結婚して自分の子供を連れていく店になる、と言う人がいる」(同社の渡瀬徹社長)と言うほど、地域に根付いている。そのため、リピーターも多い。「平均して7割、ロードサイド店で8割以上がリピーター」と渡瀬社長は話す。

 五味八珍がリピーターに愛される秘訣は、味と接客姿勢にある。

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