井石裕二(いせき・ゆうじ)
井石裕二(いせき・ゆうじ)
1974年東京都生まれ。IT関連企業を経て、副社長の田中竜也氏とともに2001年ナッティースワンキー(現NATTY SWANKYホールディングス)を設立。11年に「肉汁餃子のダンダダン」を開業。19年東証マザーズに上場(写真/菊池一郎)

Q.新業態を立ち上げ。繁盛店になったものの、儲けは少ない。状況を打破すべく、どんな手を打ったか。

A.店舗の大型化と人材の確保に力を注いだ

「餃子をつまみにビールを楽しむ」という居酒屋スタイルが受け、全国に店舗を展開。平均客単価は2021円
「餃子をつまみにビールを楽しむ」という居酒屋スタイルが受け、全国に店舗を展開。平均客単価は2021円

 当社の名前は知らなくても、「肉汁餃子のダンダダン」なら聞いたことがあるという方もいるかもしれません。「肉汁焼餃子」が看板メニューで、関東を中心に110店舗ほど展開しています。

 会社を設立したのは2001年。東京・調布でダイニングバーなど4店舗を運営し、それなりに繁盛していたものの、それ以上の事業拡大には限界を感じていました。

 私もスタッフも30代になり、家庭を持つ社員もいました。とはいえ小さな会社のままでは、給料もなかなか上げられません。そこで「社員の子供が大きくなったときに十分養えるだけの給料を払える会社にしたい」と思い、ダイニングバーより多店舗展開しやすい業態をつくることにしたのです。

 それが「肉汁餃子のダンダダン」で11年に立ち上げました。餃子とビールの組み合わせは鉄板なのに、意外とこれをゆっくり楽しめる店がなく、順調な滑り出しでした。

4店舗目が転機に

 転機になったのは13年、東京・杉並の永福町に4店舗目を出したことです。それまでの3店は二十数席程度の小さな店でした。どの店も繁盛したものの、儲けは少なく、今までとさほど状況は変わらなかった。どうしたら打開できるのか。そこで考えたのが、店舗の大型化と従来より出店ペースを加速させることでした。

 このときネックになったのが、人手の確保です。家賃を払えば、席数を今までの2倍にすることはできます。しかし、働く人がいなければ店の運営は難しい。飲食業界では当時から既に人が足りませんでした。