コロナは終息の見通しがつかず、世界規模で経済活動は大打撃を受けている。こうした状況下でも知恵を絞り、次の一手を打っている企業はある。

 本特集はそんな企業の中でも「発想や工夫が素晴らしい」「これからもっと需要が高まりそう」という、アフターコロナで期待できるビジネスモデルを紹介する。

 事業転換や新規事業の立ち上げを検討している人は、そこからヒントを得てほしい。それでは早速、見ていこう。


(写真/菊池一郎、下段中央)
(写真/菊池一郎、下段中央)
<特集全体の目次>
・画面の向こうに、魅力や熱量をどう届けるか
・既存手法をひとひねり、知恵を使って売り上げアップ
・新ビジネスモデルを生むためにすべき「4つのこと」
・対面が困難な、テレワーク時代に効く営業戦略
・ものづくり支援や高級食材ロス削減、コロナ禍をチャンスに変える
・宅配急増、効率化目指し物流の新ビジネス続々
・海外の急成長ビジネスから新規事業に生かすヒントを得る


AI営業

電話営業の会話内容をAIが評価・可視化

 電話営業の質を向上させるためにAI(人工知能)が会話内容を可視化するツールを開発した。自分の電話営業の改善点を見つけることができるだけでなく、チームの営業成績もアップできるツールだ。



電話営業のブラックボックス化を解消
<span class="textColTeal fontSizeM">電話営業のブラックボックス化を解消</span>
レブコムのサービスのイメージ

 コロナの影響で、リアルな場で対面営業をすることが難しくなっている中、電話営業がこれまで以上に重要になっている。

 しかし、電話営業には大きな課題が2つある。まず成否は個々人の力量に大きく左右され、さらにアポイントや契約が取れたときに「どんなタイミングで何を話したか」がブラックボックス化されている点。

 加えて、営業成績が良い社員も自身の電話営業の〝良さ〟が分からず、チーム内にそのノウハウを伝えて、共有できないケースも多かった。

 もう1つが電話営業の会話の中身が伝言ゲームになる点。多くの会社は電話営業担当者とアポを取った後に企業に訪問する営業担当者が別。そのため、訪問営業担当者は電話営業担当者に電話の内容を尋ねる必要があった。

 しかし、これでは都合のいいところだけを伝えるなど、電話営業担当者のバイアスがかかった内容を訪問営業担当者は聞かされることになる。その結果、いざ営業の商談に臨むと想定外の展開となり、困るケースが見られた。

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