前回に続いて、M&Aトラブルのチャンピオン、「株式をめぐるトラブル」を取り上げます。

 一般的にM&Aとは、「買い手が株主から売り手企業の株式を買い取り、経営権または所有権を取得する行為」を指します。

 しかし株主は1人とは限らず、また売買される株式の数は全株とは限りません。そしてここにトラブルの火種があるのです。

 しょっぱなから白状してしまいます。買い手と売り手、2人の株主が50%ずつ株式を持ち、共同経営するというM&Aを成立させてしまった――。私の過去の大きな失敗の1つです。

 なぜこれが大きなトラブルになるのか? その理由は、株式の取得比率によって経営上の権利が変わるところにあります。

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