半世紀ぶりに東京でオリンピックが開かれる。そこで今号では、アスリートのように心身を鍛える経営者たちを取り上げる。経営者が闘争心を失うと会社は傾く。メンタルとフィジカルを人一倍鍛え上げる経営者は企業業績も好調だ。あなたの闘争心は大丈夫ですか。
文/北方雅人、上岡 隆、尾越まり恵

・筋トレ 確実性の高い筋トレが心を安定させる
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ランサーズ社長
「売り上げが上がらず、組織も同じ方向を向かない、非常につらい時期があった。自分が会社の中でやれることはすべてやった。ほかに何ができるのか。そのとき、ふと自分の体を見た。少し太ってきた。早起きもできていない。体のコンディションは100%ではなかった。ここを改善すれば、もっといい経営判断ができるのでは? そんな、わらをもすがる気持ちで筋トレを始めた」


クラウドソーシング大手ランサーズの秋好陽介社長は、筋トレを始めたきっかけをこう振り返る。
「思い切りやった」という秋好社長は、プロアスリート並みの気合で筋トレに取り組んだ。週4でジムに通い、限られた時間の中で最大効率が図れるよう、筋肉に関する論文まで読んで体を鍛えた。
大好きなラーメンを断つなど、食事も制限した。街にあるラーメン店は誘惑すら感じない金物店、ラーメンもやかんと思えるほどになるほど、脳内は完全に筋トレモードに入っていった。
3カ月もすると見た目が激変した。体脂肪率は4%にまで減り、腹筋もパキパキになったという。「因果関係は分からないが、それ以降、会社の業績が上向いた。1つだけ言えるのは、間違いなく自分に自信がついた」。
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