社員から退職を告げられるときが一番つらいという経営者は多い。自ら面接して採用し、育てた社員が次々に辞めていく。社内に味方が少ない中、デザイン会社、グッドパッチの土屋尚史社長はトップとしてどう課題に向き合ったのか。

<特集全体の目次>
・離職率40% 組織崩壊からの復活
・危機的局面で社員を味方につけるトップの3つの条件

つちや・なおふみ 1983年生まれ。ウェブディレクターを経て、米サンフランシスコのデザイン会社でスタートアップ支援に携わる。2011年9月にグッドパッチを設立(写真/菊池一郎)
つちや・なおふみ 1983年生まれ。ウェブディレクターを経て、米サンフランシスコのデザイン会社でスタートアップ支援に携わる。2011年9月にグッドパッチを設立(写真/菊池一郎)

インターネットの検索ボックスに「グッドパッチ」と入れると、予測変換に「組織崩壊」と表示されます。

土屋:組織崩壊の経緯を前後編にわたり書いた長文のブログが多くの人に目に触れたことが大きかったと思います。この記事をきっかけに、いろいろなイベントから声がかかりました。

なぜ自社の失敗をオープンにしようと思ったのですか。

土屋:ITのスタートアップ周辺などで「グッドパッチは大量に人が辞めているらしい」という噂が広まっていたからです。事実、離職率40%という時期もありました。ただ、それは過去の話。今は違うということを知ってもらいたくて、あえて失敗談を披露しました。

告白してよかったことは。

土屋:この記事をきっかけに当社を知ってくれる人が増えたことです。同じように組織運営に悩んでいる経営者や幹部の方も少なくないようで、グッドパッチにより親近感を持ってくれたように感じています。

離職率40%は、かなり厳しい数字だと思います。逃げ出したくはなりませんでしたか。

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