自らの「痛み」が次の柱に

 創業者の大竹会長がつくってきたオフィス関連事業という土台の上に現在主力となりつつある月決め駐車場関連事業を打ち立てたのは、現在社長を務める増田知平氏だ。きっかけは増田社長の個人的な体験だった。

 オフィス仲介の営業を担当していた増田氏は都内で月決め駐車場を探していた。「駐車場くらい簡単に見つかるだろう」と考えていたが、ネット上に検索サイトはなく、不動産会社に問い合わせても、「うちは扱っている件数が少ないので」と冷たくあしらわれた。歩いて見つけた看板の電話番号にかけても、「満車です」との返答。ようやく見つけた空きスペースがクルマのサイズに合うかを尋ねると、「自分でクルマを持ってきて確かめてください」と言われる始末だった。その後の契約手続きも煩雑で時間と手間がかかった。

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