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苦しむ本業の補完

 創業者の祖父と2代目の父が進出した新事業をしっかりとした柱に整えてきたのが、3代目を務める南恵太社長だ。1961年に南社長の祖父が金沢市の繁華街に出店した洋食店が始まり。その後、人気メニューのカレーライスを提供する専門店として業態変更した。

 80年代には2店舗目を出し多店舗化を開始。その後90年代に入ってフランチャイズ展開。2000年代には卸業者を介した外販事業や通信販売に進出した。

 現在の売上構成は、直営店の売り上げが27%、フランチャイジーへの食材提供などによる収入が50%、外販事業が22%、通信販売が1%という内訳だ。通信販売は売上構成こそ1%と小さいが、営業利益ベースでは10%程度を稼ぎ出す立派な柱だ。

 2000年代から外販も通信販売もやっているが、南社長が入社した13年には合わせても16%程度で、南社長が入社した後に大きく成長させた。

 常務として入社した南社長がまず直面したのは、高い原価率に苦しむ店舗経営だった。しかし、もともと低価格とボリューム感を売りにしている業態のため、安直な大幅値上げはできない。

 南社長は事態を打開するため、長期目線での店舗の原価率改善と、外販と通信販売事業の拡大を考えた。後者は、会社経営の多角化に他ならない。