14の市場がこれから生まれる! 激動の 「脱炭素ビジネス」
(写真/PIXTA)
(写真/PIXTA)

わずか9年後に温暖化ガス排出量を半減、2050年にはゼロにする──。 菅義偉首相が昨年10月以降、突然積極化した脱炭素政策は、 温暖化抑制で地球環境を守るためだが、 一面で大企業から中小企業まで大きな影響を及ぼしそうだ。 調達、ものづくり、取引関係。経営のさまざまな場面が変わるだけではない。 14の新たな市場が生まれる可能性もある。 経営の重要課題が近づいている。

<特集全体の目次>
・すべての企業に関わる脱炭素の動きを見逃すな
・洋上風力、EV、水素…巨大市場の可能性をどう見るか


 洋上風力、EV、水素…
巨大市場の可能性をどう見るか 

<span class="fontBold">実質脱炭素のCNLNGの普及促進を図る団体も生まれた</span>(写真提供/東京ガス)
実質脱炭素のCNLNGの普及促進を図る団体も生まれた(写真提供/東京ガス)

 「(脱炭素化に)即効性があるのはカーボンオフセットだ」。今年3月、東京ガスや東芝など国内企業15社がCO2排出量を実質ゼロと見なせる液化天然ガス(LNG)の普及を目指す団体、カーボンニュートラルLNGバイヤーズアライアンスを設立した。その後の記者会見で東京ガスの野畑邦夫副社長が強調したのが、CO2を実質ゼロにできる仕組みの効果だった。

 カーボンニュートラル(CN)とは、LNGの採掘から液化、輸送、燃焼時に発生するCO2を、生産事業者である英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルが別に行っている森林保全、植林などで吸収し、相殺すると見なすもの。

 野畑副社長が強調した「オフセット」とはこのことだ。実質的にCO2を排出しないと見なせるCNLNGの認知度を高めることで、ビジネスと脱炭素化の両立を図っている企業というイメージを上げる狙いがありそうだ。

 脱炭素化の動きが加速する中で新たな事業が徐々に動き始めている。CNLNGもその1つだ。

 政府は2050年の温暖化ガス排出実質ゼロに向けて、電力を再エネなど脱炭素電源に置き換え、産業や家庭などで使う燃料エネルギーも脱炭素電源を基にした電力などCO2を実質排出しないものに変えていく。エネルギーを大きく変えることで脱炭素を実現するもくろみなのである。

続きを読む 2/3 熱視線を集める水素市場

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り3058文字 / 全文4074文字

日経ビジネス電子版有料会員になると…

特集、人気コラムなどすべてのコンテンツが読み放題

ウェビナー【日経ビジネスLIVE】にも参加し放題

日経ビジネス最新号、10年分のバックナンバーが読み放題

この記事はシリーズ「日経トップリーダー」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。