新型コロナウイルスによる外出自粛などが続いて商品が売れないと悩む中小企業が増えている。需要が急減している中で生き残るには、自社の目指すビジョンや商品のコンセプトなどを見直し、分かりやすく発信して自社のファンを増やす「リブランディング」が重要になる。

 リアル、オンラインの両方で始まる、コロナ後の顧客獲得の大競争で、頭一つ抜け出すにはどうすればよいのか。ブランド力強化を支援してきたコンサルタント、リブランディングに成功した企業の事例から考える。


(写真/大亀京助、尾関裕士)
(写真/大亀京助、尾関裕士)
中川政七商店 中川会長「コロナ後はブランドの重要性が増す」
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ツイッターを活用、フォロワー10万人が売るITサービス
インテリアになじむ洗剤で売価4倍 デザイン展で販路開拓
企業や商品のファン「アンバサダー」をネットで育てるコツ
・リブランディング成功のカギは「真のセールスポイントの発見」
・イドム 小出社長に聞く「オンリーワンになるヒント」(6月17日公開)

本特集の最後は、商品やサービスの魅力をどう伝えるかによりフォーカスしよう。価値を転換すれば新たな魅力が生まれて、商品は爆発的に息を吹き返す──。中小企業支援で多数の実績を上げる小出宗昭氏、秋元祥治氏のアドバイスだ。

※‌今年2月に開催したセミナー「価値転換の商品づくり」の再録です。小出氏と秋元氏の話を合わせて紹介しています

イドム 小出宗昭社長(左)、岡崎ビジネスサポートセンター 秋元祥治センター長(右)
イドム 小出宗昭社長(左)、岡崎ビジネスサポートセンター 秋元祥治センター長(右)

 どの業界も競争相手だらけですし、市場を見ると商品があふれています。コロナショック以後は企業や商品の選別がますます進むでしょう。その中で、ヒト、モノ、カネが足りない中小企業はどうしたら資金をかけず、知恵を使って自社の持つ価値をうまく伝えられるのでしょうか。

 ポイントは3つあります。

 1つは、真のセールスポイントを生かすこと。よく「うちにはセールスポイントなんかない」と豪語する相談者がいますが、私の経験上、すべての企業に必ずセールスポイントがあります。

 2つ目は、ターゲットを絞ることです。どんな人向けの商品なのか、あるいは具体的な用途は何かを絞って提案することで、従来とは違う商品の動きが出てきます。

 3つ目が、コラボレーションです。1社だけでは成果が出なくても、2社、3社とつながることで相乗効果が生まれます。

 では、実際にこの3つのポイントに沿って価値転換を図り、売り上げアップにつなげた事例を紹介していきましょう。

 「異業種の事例を聞いたり学んだりする意味があるのか」と思うかもしれません。売り上げを伸ばす方法は、販路拡大、新商品や新サービスの開発、新分野進出の3つしかない。これはどんな企業にも共通します。ケースそのものをまねるのではなく、その奥にある共通する考え方をつかまえてもらえるといいでしょう。

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