新型コロナウイルスによる外出自粛などが続いて商品が売れないと悩む中小企業が増えている。需要が急減している中で生き残るには、自社の目指すビジョンや商品のコンセプトなどを見直し、分かりやすく発信して自社のファンを増やす「リブランディング」が重要になる。

 リアル、オンラインの両方で始まる、コロナ後の顧客獲得の大競争で、頭一つ抜け出すにはどうすればよいのか。ブランド力強化を支援してきたコンサルタント、リブランディングに成功した企業の事例から考える。


(写真/大亀京助、尾関裕士)
中川政七商店 中川会長「コロナ後はブランドの重要性が増す」
・巧みな顧客との接点づくりで、高級羊毛カーペットの良さを浸透
・アイティオール 鹿島雄介 社長(6月11日公開)
・木村石鹸工業 木村祥一郎 社長(6月12日公開)
・アジャイルメディア・ネットワーク上田怜史社長CEO(6月15日公開)
・セミナー再録:イドム 小出宗昭社長/岡崎ビジネスサポートセンター長・秋元祥治氏(6月16日公開)
・イドム 小出社長に聞く「オンリーワンになるヒント」(6月17日公開)

 中川政七商店の中川会長が指摘するように、コロナ後にはオンラインの重要性が増すなど産業構造の変化が起きる可能性が高い。

 大きな変化の中で埋没しないためには、会社の強みは何か、それをどのように消費者に向けて打ち出していくかを見直す「リブランディング」戦略が重要になる。

 まず自社のビジョンを定め、どんな商品、サービスを柱にしていくのかを考える。次に、そうした特徴を伝えるには誰にどう情報発信するかを組み立てていく。ウェブ、SNSなどを活用し、伝えたい価値を顧客に最もよく理解してもらえる方法を考えたい。

 中小企業こそ、リブランディング。今回からは、自社の強みを見直し、抱えていた課題を解決した企業の事例を紹介していく。



巧みな顧客との接点づくりで、高級羊毛カーペットの良さを浸透
CASE1 堀田カーペット 堀田将矢 社長

ウィルトン織機に羊毛糸を供給するラックの前に立つ堀田社長。5色織りの場合は6000個の糸巻きを取り付ける。ウィルトン織機は日本にわずかしか残っていない(写真/大亀京助)

 「堀田さんの製品はモノはいいけれど、どう売ったらいいかさっぱり分からないよ……」

 堀田カーペット(大阪府和泉市)の堀田将矢社長は2008年に父が社長を務めていた家業に戻った。当時、挨拶回りをした問屋でこんな言葉をかけられた。

続きを読む 2/3 消費者と接点をつくる

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