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(写真/PIXTA)

 外出自粛要請によって、大企業だけでなく、中小企業も在宅勤務にシフトした。中小企業は、在宅勤務にどこまで対応できているのか。

 特集では、住宅業界、製造・建設業界の取り組みをそれぞれ取材した。ネット環境の充実といった目先の対応だけでなく、テレワーク時代に即したビジネスモデルに踏み込む中小企業が現れている。

・電子見積もりや無人モデルハウス、在宅化で変わる中小住宅業の営業
・ビデオ会議やチャット導入 中小製造・建設業の「現場」も変革へ
・テレワーク社員の人事評価は、通常の評価と何を変えればいい?



まず紹介するのは住宅業界。施工以外の業務をどこまで在宅でこなせるか。オンライン見積もり、無人モデルハウスなど、営業現場は驚くほど変化している。顧客にとっては魅力も高く、コロナ後もこのスタイルが定着する可能性がある。

マエダハウジング
「住宅リフォームの営業はオンラインで完結させました」

Zoomでオンラインセミナーを開始。顧客は自宅など好きな場所で受講できる

 「2月、3月は前年比で売り上げ2割減、4月は4割減った。社長になり27年間で最も厳しい局面」とマエダハウジング(広島市)の前田政登己(まさとみ)社長は語る。

 広島県内で住宅リフォームなどを手がけているが、2月半ばにトイレなど衛生陶器のメーカーからの供給が止まり、20件余りの着工がストップ。4月に再開したものの、納期に最大8週間かかるため完工時の入金が遅れてしまう。

 年内の資金繰りは現預金と資金調達で目途が立っているとはいえ、この状況が続けば、7店舗で従業員90人を抱える会社は、危機的状況に陥りかねない。

 メーカーからの供給の遅れだけではない。リフォームは消費マインドに大きく影響される。しかも、コロナ対策で顧客と対面で会うことが難しくなったため、新規客は減り、契約済みのお客からは着工延期の要望も出ていた。

 コロナだから仕方がないと言っている場合ではない。直接会わずにできることは何か。