

著者 : ジャン・ボードリヤール
訳者 : 今村仁司、塚原史
出版社 : 紀伊國屋書店
価格 : 2310円(10%税込み)
今回は、20世紀フランスの哲学者・思想家であるジャン・ボードリヤールの著した『消費社会の神話と構造』を紹介します。
本書は、現代社会において消費活動が持つ意味を解き明かすものとして、1970年にフランスで初版が刊行されました。その後すぐに各国語に翻訳され世界的なロングセラーとなり、刊行から50年以上が経過した今でも、消費社会分析の金字塔として名前の挙がる一冊です。
誰しも、現代社会を表現する「消費社会」という言葉を耳にしているはずです。近現代では、多くの社会で豊かさの希求が奨励され、生産力と流通網の向上が世にモノを行き渡らせました。その結果、単にモノを供給するだけでは売れなくなった市場は、それまで考えられなかった数の購買上の選択肢を消費者に与えています。実際、歴史的に見てこれほど世界的に余剰があふれる社会状況は珍しいと言えるでしょう。その中で、消費は当初の「私有財の素朴な利用」から大きく変質したと考えられます。
この記事は会員登録で続きをご覧いただけます
残り1402文字 / 全文1895文字
-
有料会員(月額プラン)は初月無料!
今すぐ会員登録(無料・有料) -
会員の方はこちら
ログイン
日経ビジネス電子版有料会員になると…
特集、人気コラムなどすべてのコンテンツが読み放題
ウェビナー【日経ビジネスLIVE】にも参加し放題
日経ビジネス最新号、10年分のバックナンバーが読み放題
この記事はシリーズ「日経トップリーダー」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。
ウェビナー開催 成田悠輔×安田洋祐 激論!「ビジネス+経済学」

米グーグルなど最先端企業で経済学者の採用が相次いでいます。最新の経済学は様々なビジネス活動を遂行する根拠となり、確実性を高めることが実証されています。一方、日本に目を向けてみれば、仕事場でも「本当は防げる失敗」が繰り返されているのが実情です。
日経ビジネスLIVEは日経BOOKプラスと共同で、7月19日(火)20:00~21:00に「気鋭の経済学者が激論『経済学はビジネスに役立つか?』」と題して、ウェビナーをライブ配信する予定です。登壇するのは米イェール大学助教授の成田悠輔氏と大阪大学大学院准教授の安田洋祐氏。本当に役立つ経済学を、ビジネスに取り入れるにはどうすればいいか。経済学の活用を通じて企業はどんなメリットを得られるのか。気鋭の経済学者による議論をお届けします。
■開催日:2022年7月19日(火)20:00~21:00(予定)
■テーマ:成田悠輔×安田洋祐 気鋭の経済学者が激論「経済学はビジネスに役立つか?」
■講師:米イェール大学助教授・成田悠輔氏、大阪大学大学院経済学研究科准教授・安田洋祐氏
■モデレーター:エコノミクスデザイン共同創業者・代表取締役・今井誠氏
■会場:Zoomを使ったオンラインセミナー(原則ライブ配信)
■受講料:日経ビジネス電子版の有料会員のみ無料(事前登録制、先着順)。
Powered by リゾーム?