今月の調査マン
東京商工リサーチ 情報本部情報部課長 増田和史
2003年東京商工リサーチ入社。情報本部で15年以上、企業倒産の取材や分析に携わる

 鶏卵販売の国内大手イセ食品(東京・千代田)のオーナーは、「卵でピカソを買った男」としても有名だ。そのイセ食品が関連会社のイセ(富山県高岡市)とともに3月25日、東京地裁から会社更生手続きの開始決定を受けた。負債は2社合計で約450億円に上る。

 業界トップ企業の突然の倒産は、生産施設のある地域の取引業者や金融機関に波紋を広げた。

 同社の会社更生法は、会社は申し立てをしていない。株主と金融機関が債権者の立場で申し立てた稀有(けう)な例だ。その株主はイセ食品の前社長で、実質的なオーナー(以下、オーナー)の長男だったため余計に複雑になる。同社の株式はオーナーが約74%、長男は約24%を保有していた。

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