『嫌われる勇気』の著者で、哲学者の岸見一郎氏がリーダーのあり方を説く連載の第51回。今回は「預言者」「司祭」を例に取りながら、混迷の時代に求められるリーダーについて考えます。

 指導者が指導者として前面に現れるのは、従来通用してきた常識や理論ではもはや間に合わなくなった危機の時代です。そこで、指導者にまず要求されるものは、創意であると三木清はいっています(「指導者論」『哲学ノート』)。

 教えられたことをただ繰り返し、何らの創意もない人間は、真の指導者であることはできません。

 次に、必要なのは、未来について予見し、これからどこに向かうべきか決断できることです。無論、何が起こるかを正確に予見することは困難です。三木は次のようにいっています。

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