深刻な危機に直面したとき、経営者は何を考えるか。徹底したコスト削減、強みのある事業に絞り込み、弱い事業を売却あるいは撤退…。縮小しながら会社を立て直すのは当然の発想だろう。だが、それだけでいいのか。新型コロナウイルスの感染拡大で経済の先行きが見通しにくい今、縮小均衡が生き残りの最善手とも言いにくい。そう思う経営者が増えている。3期ぶりの黒字化を達成したフィットネスジム大手、RIZAPグループの構造改革を追った。

3期ぶりの黒字に浮上するRIZAPグループの瀬戸社長。「大事なのは人の意識」という
3期ぶりの黒字に浮上するRIZAPグループの瀬戸社長。「大事なのは人の意識」という

<特集全体の目次>
ライザップ、コロナ禍で感じた経営の要諦 苦難の時こそ構造改革
ライザップ瀬戸社長「『何をやるか』ではなく『なぜやるか』を問う」(5月20日公開)


 フィットネスジム大手、RIZAPグループが2021年3月期で3期ぶりの黒字に浮上すると発表した。RIZAPグループは10年代の急成長の後、19年3月期に不振事業から撤退するなどの思い切った構造改革で194億円の最終赤字(売上高は2109億円)に転落。「思い切ってうみを出す」(瀬戸健社長)改革で翌期にはV字回復する見込みだったが、最終段階の第4四半期にコロナ禍に見舞われ再び最終赤字(60億4600万円、売上高は1973億6700万円)となった。

 いわば2つの危機を経ての黒字化は単に縮小均衡の効果ではない。なお進行中だが、事業構造と企業の体質を思い切ってつくり直そうとしている。危機の中で企業を再生、強くする方策の1つとして中小企業にも参考になりそうだ。

 「仕事のプロセスを、時間を含めて徹底して見直してきた」。瀬戸社長は構造改革の基本をこう言う。第1は事業と仕事の思い切ったつくり直し。19年末にフリーペーパーのぱどを、今年3月に出版社の日本文芸社を売却するなど19年以降、不採算かシナジーの乏しいグループ企業を約10社切り離した。

 RIZAP本体を含め、店舗も一部を閉鎖。同じく今年3月、カジュアルウエアのジーンズメイトなど子会社3社の経営統合も実施。これによって21年3月期第3四半期時点で前年同期比約100億円のコスト削減を実現した。

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