コロナ恐慌が過ぎ去るまでただ待っていたら、会社は弱体化する。売り上げを確保するには、今までと異なる動きをしなければならない。
 前回取り上げたジャクエツは、幼稚園のニーズに柔軟に応えて成長してきた。「コロナの影響で、自社の事業は打ち手がない」と嘆いている場合ではない。顧客があなたの会社に望んでいることはたくさんある。庭の手入れサービスを展開するoh庭yaなどから顧客と向き合う経営者としての姿勢を学ぼう。

(写真/PIXTA)
(写真/PIXTA)

 庭の手入れサービスを展開するoh庭ya(おにわや、名古屋市)は、庭木の剪定(せんてい)や除草から事業をスタートさせたが、今では駐車場の高圧洗浄や顧客の自宅から離れた空き家・墓の管理なども扱う。どれも顧客とのやり取りで隠れた需要を知ったのがきっかけだ。

 ここで問いたいのは、顧客ニーズの把握の重要性そのものではない。もっと手前の話で、顧客に向き合う経営者の姿勢だ。

 ジャクエツやoh庭yaのように、ニーズを見つけ、事業化することに長けた企業には、「この事業だけで売り上げを伸ばしていく」という過度なこだわりがない。どちらの会社も事業領域を厳密に定義せず、ニーズに柔軟に対応してきた結果だ。

 「顧客ニーズのヒントは、実はどの会社も見つけているのではないか。そこで難易度が高いと諦めるのではなく、腹をくくって顧客の要望にすべて応えようとする。その姿勢を見せれば、顧客は安心してこれもお願いしてみようという気になる。その意味ではニーズはつかむのではなく、顧客に全面的に寄り添う姿勢によって生み出されると当社は考えている」。こう語るのは、oh庭yaの赤嶺賢(まさる)取締役だ。

 現在、コロナの猛威が企業を直撃しているが、顧客サイドに立つ会社は新たな道を切り開こうとしている。

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