緊急事態宣言でも感染はまだ増え続ける(写真:PIXTA)

 「4月7日の緊急事態宣言の後は、わずかに残っていた予約もすべてキャンセルになった。休業するしかないかと考えている」(東京都新宿区の日本料理店経営者)

 「1時間に1回、窓を開けて換気していると、店頭に張り出したけど、やはり警戒されるようで…」(同練馬区の整体治療所経営者)

 「売り上げががた落ちで、もう廃業しようかと真剣に考えている。(今年1~12月の)売上高が去年の同月と比べて50%以上減ると、うちあたりは最大100万円の現金給付が受けられるというけど、もともと月次決算なんてしてないし、去年の帳簿も十分揃ってないからね…」(同目黒区の洋品店経営者)

 中小企業だけではない。

 あのトヨタ自動車も3月末、三井住友銀行と三菱UFJ銀行に対し計1兆円規模のコミットメントライン(融資枠)の設定を依頼。ほかにもソニーやワシントンホテルなど、大企業・中堅企業も続々と同様の動きに出ている。コミットメントラインは一定額の融資枠をあらかじめ設定すると、その範囲で何度でも融資・返済ができるというもの。環境の急変にいつでも備えられるようにしたのだろう。

約24%のマイナス成長へ

 新型コロナウイルスの猛威が、世界経済を吹き飛ばそうとしている。しかも、情勢は日々刻々と変わる。感染者の急増に対して各地で都市封鎖(ロックダウン)を続けている米国が突然、一部都市での経済活動再開を示唆したかと思うと、中国は武漢の新型コロナによる死亡者数を“改訂”した。治療薬もワクチンも開発されていないまま、本当のところ新型コロナの感染拡大は沈静化に向かっているのかも定かではない(下のグラフ参照)。世界と日本の経済はまさに混沌と混乱の中にある。

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