ただ今ご紹介いただきました稲盛でございます。本日は、大変多くの市民の方々に集まっていただきました。私、大変恐縮いたしております。こんなに多くの方々が私の話を聞きに来てくださいまして、お忙しいなか、本当にありがとうございます。厚く御礼を申し上げます。
また、本日のフォーラムの開催に大変なご尽力をいただきましたのは、盛和塾「大阪」の塾生の皆様でございます。たくさんの経営者の皆さんが集まっておられます盛和塾「大阪」の塾生の方々、大変お忙しいなかであるにもかかわらず、準備から今日の開催まで大変なご尽力をいただきました。皆様に対しても厚く御礼を申し上げます。

私はこんにちまで生きてくるなかで、多くのことに気がついておりますが、現在が苦しければ苦しいほど、とかく人というものは愚痴や不平不満を漏らしてしまうものです。しかし、その愚痴や不平不満は、結局は自分自身に返ってきて、自分自身をさらに悪い境遇へと追いやってしまうのが常であります。そのことを、私は自分の80年余りの人生で体験をしてまいりました。
人はどんな境遇にあろうとも、感謝の心というものを忘れてはならないのだと、私は思っております。常に感謝をし、自分の周囲にいる人たちに対しても御礼を申し上げる。また、現在のこの社会、そして自然に対しても感謝をする。そういう美しい心を持つことが大変大事なことだと、私はかねて思ってきております。同時に、そのような澄み切った美しい心を持って人生を生きていけば、必ずその人の人生には素晴らしい未来が待ち受けているのだと、私は固く信じております。
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